認知度を上げるには、店舗の数を増やすことが第一だ。1億2800万人の日本人の趣味嗜向は多種多様だ。できるだけ多くのユーザーを惹きつけるためにも、できるだけ多くの出店者を集めようと思った。店がたくさん集まっているところにお客さんも集まるのは自明の理だからだ。空間的制約のないインターネット上では、誰もがいちばん賑やかな市場に出店しようとするはずだ。銀座四丁目に毎月5万円の家賃で店が持てる話があったら、乗らない方がどうかしている。出店者が増えれば増えるほど、ユーザーの人気が集まり、出店者はさらに増加し、ユーザーはさらに増える……。そこには強力な相乗効果が生まれる。インターネットの世界では、この相乗効果を最初に作りだして、出店者数とユーザ1数で突き抜けたショッピングモールがすべてを握ることになる。最終的に勝利するためには、他の企業がそのことに気づく前に、出店者数で他を引き離しておく必要がある。これはスピードの勝負なのだ。そう考えて、固定費で月額5万円という当時としては破格の金額を設定したのだ。5万円という金額にも理由があった。
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