成果主義普及の二つのステージ

2011.11.04

日本の成果主義普及を考えると、大きく分けてこれまでに二つのステージがあった。まず、一九九〇年代なかばから始まる第一ステージは、基本的に一般従業員のみを対象としたものだ。従来の制度、組織を温存しつつ、序列の下位にいる末端社員を選抜するのが主な狙いだった。ポストや人件費を抑えるために導入されたのだから、こうなるのはある意味当然かもしれない。続く第二ステージは、改革に積極的な企業を中心に、二〇〇〇年あたりから始まっている。

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第一ステージで導入した成果主義がてんでお話にならなかったために起きた一連の改革が中心だ。これまで手をつけられなかった組織構造、管理職といった序列自体にメスを入れるもので、このステージでの主役は彼ら管理職になる。企業内で権限を持つのは管理職だけなのだから、彼らが成果に対して責任を負うのは、本来あるべき姿だ。もちろん、以上の区分けはものすごく大雑把なもので、実際はいきなり第二ステージから入る企業もあれば、頑なに第一ステージに固執しているところもある(もちろん、いまだに第一ステージすら躊躇する企業も多い)。ただ一つ言えるのは、どちらにせよその本質は「従来の年功序列制度と大して変わらない」ということだ。キャリアパスが一本しかない組織では、序列が上がることでしかキャリアアップは望めない。ただその基準が“年”から“功”へ若干シフトしただけの話で、運よく昇格できた人間以外は、そこでキャリアが閉ざされてしまうことになる。